鎮痛薬の種類分け


頭痛や生理痛など、痛みを感じた際、鎮痛薬を服用する方は多いと思いますが、種類が多く、本当に飲んでいいのか、効くのか心配になったことはないでしょうか。

大まかな種類分けを表示しています。

🌷超ざっくりな簡単な適応と使用禁忌の表

1⃣オピオイド 2⃣非オピオイド鎮痛薬 3⃣神経障害性疼痛治療薬
適応・ガン
・非ガン性疼痛だが他薬が効かないほど痛い
・ガン・妊婦以外の多くの疾患の解熱鎮痛
・カロナール(アセトアミノフェン)は小児も使用可
・神経痛(帯状疱疹性)(糖尿病性)
禁忌・重篤な呼吸抑制
・けいれん状態・既往ありなど
・妊婦
・アスピリン喘息
・肝・腎障害など
・本剤への過敏症

痛みとは

☝痛みとは、体の損傷、損傷しうる刺激、不快な感覚や気持ちになること

鎮痛薬の種類

1⃣オピオイド           2⃣非オピオイド鎮痛薬3⃣神経障害性疼痛治療薬4⃣鎮痛補助薬
薬物麻薬性鎮痛薬
1アへンアルカロイド
・コデイン
・オキシコドン
・ジヒドロコデイン
・モルヒネ
2合成麻薬性鎮痛薬
・フェンタニル
・レミフェンタニル
・メサドン
・タペンタドール
・ぺチジン
非麻薬性鎮痛薬
・トラマドール
・ペンタジソン
・ブプレノルフィン
・略:NSAIDs(エヌセイズ)・アセトアミノフェン・プレガバリン・抗うつ剤
・抗けいれん薬(カルバマゼピンなど)

【モルヒネ】【NSAIDs】【アセトアミノフェン】などが有名ではないでしょうか。

☝大まかな使い分けは、ガンによる痛みか、そうでないか

☝ガンによる痛みではない場合、まずは2⃣の非オピオイドを用います。

・ガンによる痛みがある方は、WHO方式3段階除痛ラダーに従い、1⃣オピオイドを積極的に使用します。

・ガンによる痛みではない場合、オピオイドの使用は避ける(→依存・副作用が強いため)。2⃣非オピオイドから使用します。

・3⃣神経障害性疼痛薬は、NSAIDs、オピオイドでは鎮痛効果のない、帯状疱疹や筋痛などに使用される。

・4⃣鎮痛補助薬とは、主な作用は鎮痛ではないが、鎮痛効果があるものの事。

  

今回は、2⃣非オピオイド鎮痛薬について整理

☝イメージ

種類①非ステロイド性抗炎症薬【NSAIDs】=胃・腎障害強い

種類 ②アセトアミノフェン =NSAIDsより副作用減少、使いやすいが肝障害注意

効果は軽く、両者同等(WHO方式3段階除痛ラダー参照)

よく目にしそうな非オピオイドの商品一覧=売られているときのお名前ーーーーーー↓

一般名商品名
①アスピリン・ダイアルミネート配合①バファリン
②イブプロフェン②ブルフェン
③ジクロフェナクナトリウム③ボルタレン、ナボール
④インドメタシン④インダシン
⑤ロキソプロフェンナトリウム水和物⑤ロキソニン
⑥エトドラク⑥ハイペン
⑦セレコキシブ⑧サリチルアミド等配合剤⑦セレコックス⑧PL
⑨メロキシカム⑨モービック
⑩アセトアミノフェン⑩アセリオ、カロナール、ピリナジン

種類①NSAIDsについて

使用目的  ①シクロオキシゲナーゼ【COX】作用による1,抗炎症2,鎮痛

      ②解熱→視床下部の体温調整中枢の抑制

 ・アスピリンは抗血小板薬としても使用される。

適応・・・鎮痛薬とし紹介されるが、上記の作用も持つため、発熱や疼痛を伴う多くの疾患に使用される

副作用・・・消化器症状【胃部不快、嘔気など】

       腎障害

       アスピリン喘息→アスピリン以外のNSAIDsでも起こる、NSAIDsの過剰投与による喘息発作

☝副作用を抑えるために開発が進んだので、NSAIDsには2種類ある

   痛みを抑えるためNSAIDsが阻害するシクロオキシゲナーゼ【COX】という酵素の名前を取り、

   ・種類①非選択的なCOX阻害薬→なんでも攻撃し、胃・腎臓・血小板に障害がでる

      薬物:アスピリン、インドメタシン、イブプロフェンなど多

   ・種類②選択的なCOXー2阻害薬→炎症反応がある部位のみ攻撃する

      薬物:セレコキシブ、メロキシカム、エトドラクのみ!

   がある。

種類②COXー2は、①の副作用を抑えるため開発されたものであるが、②にも心筋梗塞など血栓性塞栓を生じやすくなる副作用がある。かつ、鎮痛効果が弱いという落とし穴がある。

そのため、胃薬と一緒に①非選択的COX阻害薬を使用することが多いと考える。

種類 ②アセトアミノフェンについて

使用目的  ①解熱作用・・・視床下部の体温調節中枢に作用する

      ②鎮痛作用・・・痛覚閾値上昇

適応・・・インフルエンザ、頭痛等

副作用・・・肝障害・・・アセトアミノフェンを過剰投与すると肝臓の解毒作用が追い付かず、肝臓と結合して肝細胞を死なせてしまうため

☝だが、NSAIDsに比べて副作用は少ないため、小児にも使用可。

解熱・鎮痛の第一選択薬となる

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