🌷A:本人の病気への理解・病気と付き合っていくこと、周囲の理解が予後に関わっていく
→→個人にあった環境を整えていくことが大切。
🌷統合失調症とは
初発は15~35歳に多い精神疾患。病態は未だ不明だがドーパミン仮設が有力である。急性期は陽性症状、慢性期は陰性症状が目立つ。
・陽性症状・・・急性期に多く、陰性症状に比べて薬(抗精神薬)の反応は得られやすい。幻覚・妄想などがみられる。
・陰性症状・・・慢性期に多く、自発性消失、感情鈍麻(感情の変化が薄れる)などがみられる。
🌷治療目標
QOLの向上と、社会生活の予後改善
・QOL・・・生きがい、生活の満足度。
・社会生活の予後改善・・・統合失調症の型により予後は異なり、発症後は病状に合わせて外来通院や入院を開始していく。入院経過が良好で、自宅退院や仕事復帰となる場合もあるが、環境のストレスや怠薬等により症状の再燃が多くみられる。また、統合失調症は完全に治ることは難しいといわれており、家族や周囲の人々・最も本人の病気への理解・病気と付き合っていくことが大切である。
🌷例1(発症後社会復帰できた場合)
男性の入院患者様
年齢:20代で統合失調症発症、現在30代でこれまでに入退院を繰り返す
家族と同居中
性格は温厚、職場にて注意されること等により気分の落ち込み・不眠あり。外来受診の際上記訴えられ、休職し入院する。
・今回は気分の落ち込み・不眠に注目するとともに、今後、休職している職場に再復帰するか・他の職場や、資格取得などスキルアップするか検討していく。また、自宅への訪問看護の導入の必要性の検討、家族の精神状態の観察を行う。
・本人と家族を交えた話し合いを重ねていく。
→→数か月後、外来通院継続、自宅へ退院、職場復帰となった。
🌷例2(社会復帰できず長期入院となった場合)
女性の入院患者様
年齢:発症時期は独居のため不明瞭、現在60代
親族は他県に在住、交流はほとんどなし。
気性が荒く、他患と大声で言い争いをすることがある。
不眠訴え、追加眠剤を希望することが多い。
・家族の協力を得ることは難しく、施設等検討するも、他者と一緒に作業をする、時間を意識して行動することが難しく、トラブルになる可能性が高い。
→→長期入院を視野に入れていく。まずは院内での生活を穏やかに送れるようになることを目標にしていく。
下記の本はこれから精神看護に携わる人に読んでほしい本です。また、家族に精神疾患を抱えた方にも役に立つ本でもあります。是非ご覧ください。
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